公開シンポジウム「レヴィナスとメルロ=ポンティ:身体と世界(Levinas et Merleau-Ponty, le corps et le monde)」

INFORMATION

  • 2022年7月7日(木)2:00~7月12日(火)19:00
  • フランス、スリジー国際文化研究センター(2 Le Ch?teau, 50210 CERISY-LA-SALLE, France)

本シンポジウムは、フランス北西部スリジー?ラ?サールに位置するスリジー国際文化研究センターにおいて開催される哲学分野における日仏合同の国際シンポジウムである。スリジー国際文化研究センターは、これまでM?ハイデガー、J?デリダ、E?レヴィナスをはじめとする20世紀を代表する哲学者本人を招待した大型のシンポジウムを定期的に開催しており、フランスにおける人文学研究における滞在型のシンポジウム会場として名を轟かせてきたところである。

今回のシンポジウムは、フランス側の代表をパリ東大学で哲学?倫理学を講じるコリーヌ?ペルションが、日本側の代表を渡名喜庸哲(立教大学)が務め、①フランス現象学を代表する二人の哲学者であるエマニュエル?レヴィナスとモーリス?メルロ=ポンティの二人を主題した最新の研究成果を発表?意見交換をし、②かつ日欧の中心的な哲学研究者の交流を図り、今後のいっそう有機的な国際的な研究基盤形成を確立することを目的とする。

プログラムとしては、レヴィナスとメルロ=ポンティというフランス現象学を代表する二人の哲学者のキーワードと言える「他者」と「身体」を主軸に据え、「言語」や「政治」といった従来から重視されてきたテーマも取り入れつつ、近年の新たな研究動向を踏まえ、「エコロジー」、「ケア」、「傷つきやすさ」、「エコノミー」、動物やロボットといった「非人間」との関係といったテーマをも勢力的に盛り込んだセッションを複数設ける。また、会場となるスリジー国際文化研究センターの近郊にはIMEC(国立フランス現代出版資料研究所)という、現代フランスの思想家?作家らの遺稿を管理する国立文書館がある。そこにはレヴィナスの遺稿のほか、ジャック?デリダやアンドレ?ゴルツといった、本シンポジウムにも関連する思想家の遺稿も収められているため、IMECを会場にしたセッションをも設ける予定である。

本学文学部教育学科教授
河野 哲也
文学部文学部文学科フランス文学専修教授
澤田 直
明治大学文学部教授、文学部長
合田 正人(ごうだ まさと) 氏

レヴィナスをはじめとする現代フランス哲学、ユダヤ思想、日本哲学を専門とする。主著に『レヴィナスの思想 希望の揺籃』。

大阪大学大学院人間科学研究科教授
村上 靖彦(むらかみ やすひこ) 氏

レヴィナスをはじめとする現代哲学?現象学のほか、精神病理学、介護や児童福祉に関する質的研究に携わる。主著に『レヴィナス 壊れものとしての人間』。

京都大学大学院文学研究科教授
杉村 靖彦(すぎむら やすひこ) 氏

ポール?リクールをはじめとする現代フランス哲学、宗教思想および日本思想を専門とする。主著に『ポール?リクールの思想 意味の探索』。

東京大学准教授
藤岡 俊博(ふじおか としひろ) 氏

東京大学大学院総合文化研究科准教授。レヴィナスをはじめとする現代フランス哲学、思想史を専門とする。主著に『レヴィナスと「場所」の倫理』。

東北大学准教授
澤田 哲生(さわだ てつお) 氏

東北大学教育学研究科?准教授。メルロ=ポンティをはじめとする現代フランス哲学?現象学?精神病理学を専門とする。主著に『メルロ=ポンティと病理の現象学』。

早稲田大学准教授
長坂 真澄(ながさか ますみ) 氏

早稲田大学国際教養学部准教授。レヴィナス、デリダ、ドイツ観念論等の近現代ヨーロッパ思想を専門とする。主著(共編書)に『個と普遍 レヴィナス哲学の新たな広がり』。

文学部文学科文芸?思想専修准教授
渡名喜 庸哲
仏?ギュスタヴ?エッフェル大学(旧パリ東大学)教授
コリーヌ?ペルション(Corine Pelluchon) 氏

政治哲学?生命倫理学?環境倫理学を専攻。主著に『糧 政治的身体の哲学』(邦訳)。

仏?社会科学高等研究院名誉教授